積雪の形成と橋の応答の関係性を把握するため、音威子府村と共同で橋梁の冬季計測を実施しています

インフラ耐災技術研究部門

 音威子府村が管理する中島橋は、2018年度の大雪の影響で主桁に変形が生じ、通行不可能となっていました。村として重要なインフラであったため、調査・補修設計が行われ、小まめな除雪による慎重な管理方針の下、2024年には当時の構造詳細で復元されております(写真-1)。

a) 主桁の変形(2018年)
b) 復元後(2024年)

                写真-1 中島橋

 橋梁を設計する際には、地域性を踏まえた適切な雪荷重を設定することになっておりますが、このように突発的な大雪(いわゆるドカ雪)が発生する地域も存在しており、想定外の荷重が構造安全性に影響を及ぼす事例も存在します。

 そこで本研究では、積雪の形成メカニズムおよび積雪に伴う橋梁の応答を把握することを目的とし、復元後、初めて迎える冬季の共用に向け、音威子府村と共同で冬季計測を行っております。計測項目は、インターバルカメラやレーザースキャンによる積雪形状の把握と,鋼桁の傾斜測定です(写真-2)。なお、本研究は、科学研究費補助金(24K07984)による支援を受けています。

b) インターバルカメラ
a) 傾斜計   

              写真-2 機器の設置状況

文責 白川、門田