大学院生が国際学会においてStudent Paper Award of Meritを受賞

受賞

2021年10月24日(日)~29日(金)にオンラインで開催された国際学会2021 Regional Conference on Permafrost & 19th International Conference on Cold Region Engineeringにおいて、本学大学院生のDAGVADORJ OTGONJARGALさん(博士後期課程 寒冷地・環境・エネルギー工学専攻3年、主指導教員:中村大准教授)が、Cold Region Engineering DivisionのStudent Paper Award of Meritを受賞しました。
 本学会はUS Permafrost Association(USPA/アメリカ永久凍土学会)とAmerican Society of Civil Engineers(ASCE/アメリカ土木学会)が共同で開催したものです。
 DAGVADORJさんは、寒冷地における岩盤斜面の脆弱化に、凍結融解履歴が大きな影響を及ぼしていることを明らかにした論文が高く評価され、今回の受賞となりました。

受賞題目:Deformation caused by frost heave on a rock slope of mudstone
研究概要:
 本研究ではのり面保護工の凍上被害が発生した泥岩からなる道路のり面において、凍結深さや凍上量、風化深度の現地計測を実施した。また、現地で採取した岩石を用いて、凍上試験とスレーキング試験も実施した。室内試験の結果から、現地で採取した岩石はスレーキングし易く、高い凍上性を有していることが明らかとなった。また、現地計測の結果から、岩盤斜面が冬期に大きく凍上し、春期に極表層が泥化して、極めて脆弱になることが明らかとなった。さらに、岩盤斜面の風化深度は凍結深さと良く一致することもわかった。一方で、岩盤斜面の風化深度は夏期には変化しておらず、乾湿繰返しによるスレーキングが発生していないことも確認できた。以上の結果から、寒冷地における岩盤斜面の脆弱化に、凍結融解履歴が大きな影響を及ぼしていることが明らかとなった。
 なお、本研究は「地域と歩む防災研究センター/SAFER」で取り組んでいる積雪寒冷環境における地盤防災・減災技術の研究・開発に関するものです。

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