札幌東高等学校における出前講座 「地震で地面が液体に!?―液状化の正体を紐解く―」開催報告

イベント

 5月25日、札幌東高等学校図書館において、「地震で地面が液体に!?―液状化の正体を紐解く―」を開催いたしました。本講座は、地盤工学会北海道支部が主催となり、高校生を対象に、地震災害の一つである液状化現象について、講義と実験を通じて理解を深めることを目的として実施したものです。

 当日は、社会環境系の中村大教授および地域国際系の片岡沙都紀が講師を務め、地震の発生メカニズム、液状化による地盤被害、液状化が起こる仕組み、ならびに液状化被害を軽減するための対策について説明しました。講義では、新潟地震、東日本大震災、北海道胆振東部地震などにおける液状化被害の事例を紹介し、地盤が液体のような状態になることで、建物の沈下やマンホールの浮き上がりなどが生じることを、写真や図を用いて解説しました。

 また、参加者が液状化現象を体験的に理解できるよう、濡れた砂を用いた実験を行いました。容器に入れた砂を軽く叩くことで水が表面に出てくる様子を観察し、地震時にゆるい砂地盤で水圧が高まり、砂粒同士の支え合いが失われることで液状化が発生することを確認しました。さらに、鉄球、ピンポン玉、プラスチックボールを用いた実験を通じて、液状化した地盤内で重いものが沈み、軽いものが浮き上がる現象についても学びました。

 講義後に実施したアンケートでは、回答者全員が「災害は自分や家族にも関係がある身近な問題だと思う」と回答しました。また、本講義を通じて液状化がどのような現象かについて「理解できた」または「少し理解できた」と回答した生徒が全体の9割以上を占め、実験を取り入れた講義により、液状化現象への理解が深まったことがうかがえました。さらに自由記述では、「身近な場所にある避難場所」「避難所生活について」「自分の家がある地域で起こりやすい災害とその影響」「地震による被害の実例」などについてさらに学びたいとの意見が寄せられました。

 今回の出前講座は、液状化という地盤災害を題材に、災害を科学的に理解するとともに、防災に対する自分自身の意識を改めて考える機会となりました。今後も、実験や地域の災害事例を取り入れた防災教育を通じて、若い世代の防災意識の向上に取り組んでまいります。

 ご参加いただいた札幌東高等学校の皆様、ならびに本講座の実施にあたりご協力いただいた寒地土木研究所の皆様に厚く御礼申し上げます。

実験の様子

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