大学院生が第52回日本緑化工学会大会において優秀発表賞を受賞

受賞

 2021年9月4日(土)~12日(日)にオンラインで開催された第52回日本緑化工学会大会において、北見工業大学大学院生の五郎部生成さん(博士前期課程 工学専攻 社会環境工学プログラム1年、主指導教員:中村大准教授)が、優秀発表賞(論文・技術報告部門)を受賞しました。
 この賞は若手会員を筆頭とする発表を対象として、論文部門、技術報告部門、研究交流発表部門のそれぞれから優れた発表が表彰されるものです。
 五郎部さんは「植生工の雨滴に対する侵食防止効果の新たな評価手法の検討」について発表。プレゼンテーション動画と掲示板で行われた質疑応答が高く評価され、今回の受賞となりました。
 なお、本研究は当センターで取り組んでいる積雪寒冷環境における地盤防災・減災技術の研究・開発に関するものです。また、発表した論文は令和4年に経営統合を行う帯広畜産大学の教員と北見工業大学の教員とで実施している共同研究の成果をまとめたものです。

受賞者:五郎部生成・中村 大・川尻峻三・川口貴之・中陳実咲希・宗岡寿美
受賞題目:植生工の雨滴に対する侵食防止効果の新たな評価手法の検討
研究概要:
 本研究では、植生工の雨滴に対する侵食防止効果を明らかにすることを目的として、草本植物を生育させた土供試体に対する侵食抵抗試験方法について検討した。試験には、火山灰質砂質土の土供試体に外来草本植物(ケンタッキーブルーグラス)の種子を散播して、根系を発達させた供試体を用いた。土中の根系の発達状況や、試験時の侵食深を求めるため、X線CTスキャンを活用している。この試験により、土の雨滴に対する侵食抵抗は草本植物の根系や茎葉によって増大し、侵食深が大幅に小さくなることが明らかとなった。以上の結果から、本研究で検討した試験方法は植生工の雨滴に対する侵食防止効果を評価する手法として、極めて有効であることが明らかとなった。