2022年9月20日(火)~23日(金)に茨城県つくば市で開催された「ELR2022 つくば」において、本学大学院生の鍜冶元雅史さん(博士前期課程 工学専攻 社会環境工学プログラム1年、主指導教員:中村大教授)が、優秀ポスター発表賞を受賞しました。
本大会は、日本緑化工学会、日本景観生態学会、応用生態工学会の3学会が、研究者間の交流、研究成果の公表体制の強化などをねらいとして開催した合同大会で、“ELR”は3学会の英名から1文字をとったものです。
この賞は、若手会員を筆頭とする発表を対象として、口頭発表、ポスター発表のそれぞれから優れた発表が表彰されるもので、鍜冶元さんはポスターでの発表と質疑応答が高く評価され、今回の受賞となりました。
なお、本研究は本センターで取り組んでいる積雪寒冷環境における地盤防災・減災技術の研究・開発に関するもので、発表した論文は令和4年に経営統合した帯広畜産大学の教員と本学教員とで実施している共同研究の成果をまとめたものです。また、本研究は公益財団法人 土科学センター財団の2021年度研究助成を受けて実施しました。
受賞題目 | 「SfM(Structure from Motion)写真測量を活用した侵食試験方法の開発」 |
受 賞 者 | 鍜冶元雅史・中村 大・川口貴之・川尻峻三・宗岡寿美 |
研究概要 | 本研究では、のり面を流れる表流水に対する植生工の侵食防止効果を明らかにするため、SfM写真測量を活用した試験方法の開発に取り組んだ。試験には粘性土を締固めた供試体と、草本植物を生育させた供試体を用いた。 試験装置は傾斜台とタンク付の水路からなり、タンクを越流した水が供試体表面を流下するようにした。試験後には写真を撮影し、Agisoft社のMetashapeで3次元モデルを作成して、侵食体積の測定を行った。 試験結果から、草本植物の茎葉や根系には侵食開始時間を大幅に遅延させる効果があることが明らかとなった。ただし、一旦侵食が始まって植生が流されると、その侵食防止効果が失われることもわかった。 |